Saturday, July 25, 2009

チーズ、チーズ、チーズ!

 みなさん、お久しぶりです!!バケーションシーズンを満喫していらっしゃいますか?なんだか最近涼しくなって秋めいてきたような気がするんですが、もう一度夏が来ると信じて、私は毎日過ごしております。みなさんも希望を捨てずに頑張りましょう!!(笑)
 
 さて、私は本日、スタジオアズミ恒例の潜入調査へ行って参りました。といっても、過去二回お伝えしたワインテイスティング潜入調査とは一味違い、今回私たちが足を運んだのは、チーズ屋さん!それも、9月に予定しているチーズテイスティングの下調べのためなのです!! オランダと言えばチーズ、チーズと言えばオランダと言うわけで、「せっかくオランダに住んでいるのだから、美味しいチーズを楽しもう。」というのがこののイベントのコンセプトです。数種類のチーズを食べ比べて、今後みなさんがチーズを買う際の判断基準として役立ててもらいたいと思っております。
  
 そんなわけで、今回私たちが足を運んだのは、先日のワインテイスティングでワインスペシャリストのバートさんが利用されたというお店Caulisです。実際にお店に行ってみてびっくり、このお店チーズ屋ではなくチーズも扱っている食材店だったんです。チーズワインサラミの他にも、フランスの有名な塩アラスカのワイルドサーモン、カナダから取り寄せ3℃の海水で保管している生きのいいロブスターなど、多様な品揃えで、どれもこだわりのあるものばかり。普段なかなか見かけない調味料や食材がたくさんあるので、料理好きの方にはたまらないお店なのではないでしょうか。
 
 そんな店内を楽しく散策した後は、恰幅の良い店員のおじさんに試食をさせてもらいました。今回食べさせてもらった中で特に印象に残っているのは、14頭しか羊がいない小さな牧場で、オーナーのおばさんが一人で作っているというオランダのゴートチーズ。このチーズはオランダのゴートチーズの中で唯一、ミルクに調整が施されていない、まさに絞りたてミルクから作られている珍しいゴートチーズだそうです。本来ならどんな調整が施されるのか、どうしてこの牧場しかやらないのか、ど素人の私にはよくわからないんですが、とにかく「おばさんがかなり思い切ったチーズ」というわけですね(笑)  さらに、もう一つは、お店のオーナーお気に入りのスペインチーズで、これは羊のミルクとヤギのミルクをブレンドさせたものから作られているそうです。なぜだかピリリとほんのり辛くて、なかなかオツなものでした。  
 
 ところで、今回試食をさせてくれたおじさん、とても感じの良い方だったのですが、お話中しょっちゅうダッチ流親父ギャグを連発していました。「このロブスターはカナダから来たから、英語とフランス語のバイリンガルだ。」とかなんとか…。こういうことを言わずにはおれない…、どこの国でもおじさんのこういう習性は同じなんだな~。としみじみ感じた潜入調査でした。
 
 今のところ、9月にこのお店でチーズテイスティングを開催したいと考えております。本決まり致しましたら、ご報告させて頂きたいと思いますのでお楽しみに!!
(悠香)

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第一回ワインテイスティング

こんにちは。またまた爽やかな晴れ模様が続いてますね~。一時期冬のように寒くなったというのに…もうホントわけわからん!(笑)そんなオランダの慌しい空の下で、(と言っても室内ですが)、我らがスタジオ・アズミによる初のワイン・テイスティングが、ついに催されました!! 
 
そう、本当に「ついに」ですよ…。発案から今回の実施まで、どれほどかかったことか…。本来四月に実施するつもりだったものが諸々の事情で立ち消えになり、その後も方々の日程の都合などが合わず、夏前の実施も危ぶまれていたんですが、私たちもその間にいろいろなワイン・テイスティングに足を運びながら交渉を重ねまして、ついに今回の実施へと繋がったわけなんです。長らくお待たせしていた方々、本当に済みませんでした。そして、当日わざわざ足を運んでいただき誠にありがとうございました。では、さっそくその記念すべきワイン・テイスティング当日の模様をご報告させていただきたいと思います。
 
 前々回のブログでご報告させていただいたとおり、今回のイベントの会場はライツ・プレイン近くのピアノ店、Piano Services(2e Weteringdwarsstraat 33b 1017 SR Amsterdam)をお借りいたしました。最近は日本の河合のピアノを中心に扱っているお店ですので、興味のある方はぜひ足を運んでみてください。


 そして講師をしていただいたのは、二枚目(笑)ワインスペシャリストのバートさん。バートさんはProelqoedという会社を一人で運営して、ワインのテイスティングイベントや教室をおこなっている方です。          (こちらがバートさん。ちなみに32歳だそうです 笑)
 
 当日は爽やかな風と暖かな日差しの過ごしやすい日になりまして、まさに絶好のテイスティング日和! 集まってくださった方々は全部で10人。とてもアットホームな雰囲気の会になりました。ワイン・テイスティングなんて言うとかなり堅い高尚な雰囲気のものを想像してしまいがちですが、私たち主催のイベントは、少人数でアットホームに、気軽に質問できる雰囲気で行なわれますので、その点をご心配な方は次回のワイン・テイスティングにはお気軽にいらして下さいね。  

 ところで、気になるワインのラインナップは以下のとおりです。白ワインが、イタリア、トスカーナののBianco di Toscana Geografico 2008、二本目はドイツ、モーゼル地方のAnsgar Clussenrath Reisling 2007、Reislingはドイツ白ワインの最も代表的なブドウだそうです。そして最後がフランス、南ブルゴーニュ地方のMacon Vergisson Michel Rey 2007、ブドウはお馴染みのChardonnayで、ドライな味わいでした。

 赤ワインは、スペイン、アリカンテのAl Muvedre Telmo Rodriguez 2007、イチゴなどベリー系の香りが特徴的。二本目はイタリア、トスカーナのChianti Geografico 2007、トマト料理との相性抜群のワインですね。そして最後はフランス、ブルゴーニュのBourgogne Pinot Noir Meo Camuzet 2006、Pinot Noirもこの地方には代表的なブドウですが、このブルゴーニュのワインは繊細な味で特に女性に好まれ、逆にボルドーのワインは男性に好まれると言われているそうです。

            (ただ今テイスティング中)


  ちなみに、先日おじゃましたバートさん主催のワインテイスティング同様、それぞれのワインにぴったりのチーズやサラミが用意されていて、それがまた美味しい!!今回のおつまみはアムステルダムのCaulilsというお店で購入されたそうなので、興味のある方はぜひ!私も行ってみようと思っています。住所はHaarlemmerstraat 115 1013 EM Amsterdam です。

    (途中、ピアニストのイニカさんが演奏を披露して下さいました。)   

 さて、今回のワインテイスティング、私もいろいろ学ばせていただきました。主に準備段階で(笑)ワインテイスティング潜入捜査や今回のイベントのためのハンドアウト作りでおそらく一皮剥けたであろう私ですが、そのワインについての学習において一番驚いたのは、なんといってもアロマ(香り)の形容について!!素人の私としては、「甘い香り」とか「フルーティーな香り」なんかの形容で精一杯、というか十分じゃん?と言いたくなってしまうんですが、甘いんです!!もっと深いんですワインの世界は!!玄人の皆さんは、一杯のワインをひと嗅ぎすれば、そこから「アプリコットの香り」とか「雨上がりの石畳の香り」とか「木屑の香り」とか「猫のちょめちょめ(自主規制)の香り」とかを嗅ぎ取ってしまうんです!しかし、なぜにアプリコット?スモモでもプルーンでもなく、なぜアプリコット?!なぜにピンポイント?!、さらに、石畳とか木屑とか飲む気失せるし、ケンカ売ってるのかい? そして、砂場で遭遇する猫の××に至っては、そもそもその匂い嗅いだことあるのかい?!と聞きたくなってしまいますよね…。ある意味マナー違反なのでは…と考えてしまうほどの奇抜な形容ですが、ここまでしなければワインの奥深い香りを言葉で説明することは出来ないのです!…たぶん。ですから、「それってあなたの妄想だよ」とか「なんとでも言えるじゃん」とか「つまり、あなたの匙加減ね」とか突っ込んではだめなんです。この素晴らしい想像力こそが、ワインのスペシャリストになるために最も重要な能力なのです!…たぶん。
 
 そんなわけで、着実にワインマスターへの第一歩を踏み出した私です。次回は、お馴染みのワイン屋さんでの実施を考えておりますので、それまでにワインの形容のレパートリーを増やして、次のテイスティングに備えたいと思います。ちなみに今回は「シーチキンの香り」という独自の形容を生み出したんですが、これって日本人にしか通じませんよね。このグローバル社会ではちょっと受け入れられませんね。一方で、オランダ人のゲストの方は、同じワインについて「屋根裏の香り」と言っていました。さすがバイリンガル!さすが国際人!「屋根裏の香り」は万国共通ですもんね!……たぶん。 (悠香)


                (みなさんちょっとお疲れ 笑)

佐渡ヵ嶽部屋凱旋!!

 こんにちは、皆さん。ついにやって来ましたね、日蘭通商400周年を記念する大相撲大会!!この一年続いた数々のイベントの中でも最大のものだったようで、JCCさんを中心に二年がかりで準備してきたそうです。同じイベント運営をしている身として、観戦が終わったあと一番の感想は「運営サイドは無事に終わってホッとしているだろうな~。オメデトウございます。」でした(笑)
いや~本当に無事に終了できて良かったですよね。日本人でない観客の皆さんも本当に楽しんでいらっしゃいましたし、ひょとしたらこれからオランダでも相撲が流行るかもしれません。イタリアなんかでは、かつて相撲の放送があっていて、あのデル・ピエロも小錦やら曙やらが大好きだったそうですし…。そうなったらオランダ人は素質ありそうですよね。大きいし、K-1では毎回上位を独占してますからね。



         (かなりピンボケしてますが、土俵での一場面です)  

 私が例によって上司打谷と観に行ったのは二日目の方でして、大関の琴光喜が優勝いたしました。一日目は大関の琴欧州だったそうですね。私は相撲に関しては(関しても)ど素人なんですが、やっぱり生で見るあたりは迫力が違いました。あれほどの巨漢同士が全力でぶつかるわけですからね~。初めて聞きましたよ、人間同士がぶつかって「バチン!!」って音がするのを…。普通は「ドン、あ、すみません」か、いや、ほとんどの場合、音なんかしないですよね。ホントにすごかったです。特に決勝戦では、それまではならしていた大関たちも本腰を入れて戦っていたので見ていて燃えましたし、あと、やっぱり体の小さい力士が大きい力士に向かっていく取り組みでは皆さん大きな声援を贈ってらっしゃいました。体の大きい力士が力で魅せる相撲もいいですけど、やっぱり小さい力士が大きい力士に勝つ技の相撲こそが相撲の醍醐味という気がしますし、日本人好みですよね。判官贔屓という言葉があるように、日本人には不利に見える方を応援したくなってしまう性質がありますしね。  

 ところで、私の印象として「ツッパリばっかりで組まないな~」と感じたんですが、実際はそんなものなんでしょうか?個人的にはマワシを掴んで組み合って、にじりにじりと勝負をつける相撲が見たかったんですが、やっぱりそういう相撲は体力使うし、トーナメント向きではないってことなのでしょうか。勢いで一気に勝負をつけようとする取り組みが多くて、ちょっと物足りなかったんですが…。 

 さらに、個人的にちょっと残念だったのが、お相撲さんを「やっぱり大きいな~」と思えなかったこと!!生で見たらさぞかし大きいんだろうな~と期待して行っただけに、意外に普通サイズなお相撲さんたちとすれ違ったときは正直ちょっとがっかりしてしまいました。でも、これはもちろんお相撲さんたちのせいなんかではなく、すべてオランダのせい!!(笑)如何せん、日ごろ大きい人を見慣れすぎていた…。琴欧州なんかは2mあるそうなんですが、考えてみれば2m越す男の人なんてザラ!なこの国で生活していて、日本人の力士の身長に驚くわけないですよね…。正直アルバート・ハインをうろうろしてた方が大きい人いる。実際、今回のイベントでも客席に琴欧州より大きい人けっこういましたし…。盲点でした。なんだか勝手にがっかりしちゃって力士の皆さんには申し訳ないんですけど、観に行かれた皆さんそう感じられたんじゃないでしょうか?オランダマジックですね!
 
 相撲の他にも、ロッテルダム日本人学校の生徒による太鼓の演奏や、謎の空手世界チャンピオンによる相撲の技の紹介など、いろいろな出し物がありました。ちょっと詰め込みすぎた感があって、私なんかは相撲に行き着く前にかなり疲れてしまったんですが、一緒に見に行った打谷の一人息子マックス君は大興奮で、とっても楽しかったと言っていました。二年間かけて準備してきたというだけあって、皆が楽しめる最高のイベントに仕上がっていたと思います。関係者の皆々様、そして佐渡ヵ嶽部屋の力士のみなさん、本当にお疲れ様でした。 

 (悠香)

ワインテイスティング準備中!

 皆さんこんにちは。理由はよくわからないけれど、またまた三連休ですね。キリスト教関係の休日のようですが、昇ったり下ったり、メシアもいろいろと忙しそうですよね~。それはそうと、本日、打谷と私はまたまたワイン・テイスティングへ行って参りました!
 
今回のイベントは前回潜入調査を行なったワイン屋さん主催のものとは違い、フリーでワイン関係の仕事をしているバートさんというワイン・スペシャリストの方が主催したイベントだったんですが、今回のイベントももちろん、歴きとした調査だったんですよ!!といいますのも、来月私たちStudio Azumiが開催する日本人向けワイン・テイスティングでも、このバートさんにレクチャーをお願いすることになっているのです!
 
 バートさんは自分の会社を持ち、ワインのインポートなどをしている方なんですが、その他にも今回おじゃましたイベントようにレストラン等に出張してワイン・テイスティングを行なったり、ワインの certificateが取れるコース(オランダ語)を開講なさったりしています。また。ワイン好きの方々とワインクラブを作り、定期的に勉強会をしたりもしているそうです。  
このワイン・スペシャリストとしての熱心な仕事ぶりの他に、特筆すべきは、彼の甘いマスク流暢な英語ですね。私的にはシリアス映画に出てるときのジム・キャリーなんですけど、どうでしょうかね。反論もあったので…。でも、ジム・キャリーはともかく。なかなかの二枚目であることは私たち身内の中で満場一致でしたので、6月のテイスティングをぜひお楽しみに!(笑)さらに、バートさんは、この仕事を始める前はアイルランドのダブリンで人事関係の仕事をしていたという経歴の持ち主で、とても流暢な英語を話されます。まあ、オランダ人なので、当然と言えば当然なんですけども。普段から多国籍のお客さんを相手にしているそうで、やっぱりオランダ人の語学センスは大きな強みだな~と今日もほんとに羨ましくなりました。
 
 ところで、今日のテイスティングのテーマはイタリアワイン。赤、白それぞれ3種類ずつの合計6本のワインが振る舞われました。白は、Pinot Grigio、Falangrina、 Bucchiの3種類、赤はCarrivali、Capoverso、Barbarescoの3種類だったんですが、フルーティーで軽いものから辛口で重いものまで味と香りの幅が本当に広かったです。しかも、バートさんがグラスを二つずつ用意して、前のワインと次に出てきたワインを飲み比べられるようにセッティングしてくださったので、それぞれの風味の違いをよく味わうことが出来ました。
 
さらに、今日はイタリアワインの夕べということで、おつまみのチーズサラミもイタリア料理のケイタリングサービスに持ってきてもらっておりまして、これが本当に美味しかった!!ワイン初心者の私としては、途中から半ばチーズ・テイスティングと化していたような気がしないでもないですが、それもひとえにバートさんがワインに合う最高のチーズを用意してくださったお陰ですね。「勝手にお食べくださ~い」ではなく、それぞれのワインに合うチーズをその都度サーブしてくださったので、本当に最高のコンビネーションが楽しめたと思います。それにしてもイタリアのチーズってなんかクセがないんですね、今日いただいたクリーミーなタイプのチーズなんてまるでレアチーズケーキみたいでクセになりそうな美味しさでしたよ。クセが無いのにクセに……。  

 そんなわけで、どんなわけか、来月のワイン・テイスティング By Studio Azumi は期待できますよ! 前回ブログで予告させていただいたものとはレクチャーの内容、講師、場所と大幅に変更となりましたが、けっして質のほうは落ちておりませんので、どうぞご期待下さい!

 ちなみに、日時は6月20日 夕方4時~6時頃まで。アムステルダムのライクス・ミュージアム周辺にあるピアノ店で行なわれます。初心者向けのテイスティングで、今回は産地を限定せずにワインをご用意させていただきます。詳しい内容は、info@studioazumi.com までお問い合わせください。
 (悠香)

YAMATO襲来!!

 こんにちは。いかがお過ごしですか?なんだかまた寒くなってきましたね。日差しは燦燦と降り注いでいるのに、それに騙されて薄着で出かけると思ったより暖かくないという…。日陰にいたっては完全に春ではないですよね…。
 
 それはともかく、みなさんは和太鼓の演奏グループ、倭(やまと)をご存知ですか?倭は、オセアニア、アジア、南・北アメリカ、中東、そしてヨーロッパと世界中を舞台に演奏巡業をしている和太鼓のグループです。下は今回の演奏ツアーのフライヤーに使われた写真です。力強いですよね。


現在の所属メンバーは15人。和太鼓のグループといっても太鼓だけでなく、三味線や琴など多様な和楽器を使用して、バラエティに富んだ熱いステージを見せてくれます。5月はじめからオランダのあらゆる都市で公演が行なわれていたので、すでにご存知の方も多いと思かもしれません。そんな倭のオランダ最終公演が、18日の夜アムステルダムのカレ劇場で催され、例によって和太鼓コンサート未経験な私は、例によって打谷への招待状を片手に、彼らのステージを体感してまいりました。 
  
 演奏はとにかく力強く迫力満点。衣装も大変華やかでした。それに加えて私が驚かされたのは、予想に反してコミカル笑えるステージです!!ただ淡々と演奏するのではなくパントマイムのようなセリフのない小芝居を挟みながら、コメディ仕立てにステージが構成されているので、日本人でない観客のみなさんも大声で笑いながらステージを楽しんでいらっしゃいました。

 そんな彼らのステージから私が思い浮かべたのは「真のエンターテイメント」という言葉。彼らの演奏はけっして自己満足のためのものではなく、本当に観ている人を楽しませるためのものだと強く感じました。演奏も芝居もステージから観客へ一方的に投げられるのではなく、観客の反応を見ながら、コミュニケーションを取りながら進行するので、観客は退屈することなく、むしろ自分も倭の一員となっているような感覚でステージを楽しむことが出来ていたように思います。こうしたステージづくりのおかげで、会場の中には強い一体感が生まれていました。人を楽しませるためのイベント作りに従事している身として、このエンターテイメントの神髄、しかと学ばせて頂きましたよ。
 
 ところで、今回のステージのテーマは「祭」。テンポの速い激しいものから、物悲しくどこか懐かしい曲まで、全部で8曲が演奏されました。私たちのお気に入りは、女性メンバーの方々が大活躍だった三味線をメインとしたテンポのいい楽曲「遠音」でした。 それにしても度肝を抜かれたのは、メンバーのみなさんの!!女性も含めて、みなさん信じられないくらいたくましい腕をしていらっしゃいます。私の感想としては、まさに「スーパーサイヤ人」の腕、なんですが、ご存じない方のために別の例を挙げるならば「ランボー」でしょうか…。人間鍛錬すれば、女性でもあんな筋肉を手に入れることが出来るんですね~。本当に感服致しました。 倭のみなさんは、奈良県明日香村に本部を持ち、そこで日々練習を重ねながら共同生活をしているそうです。あれだけの運動量を要するステージのための練習ですからさぞ厳しいものなんでしょうね…。日々運動不足の私なんかは想像するだけで疲れてしまいます。倭は、マネージャーの小川正晃さん(マサさん)が1993年立ち上げたグループで、現在のステージ演出もマサさん自ら指揮をとっているそうです。今回のステージではご自分で舞台に上がることはせず、若手のみなさんに任せていらっしゃいましたが、主役を誰が務めるかによってステージの「色」が大きく変わってくるそうなので、今度はまた別の方が主役を務めるステージ(特にマサさん!)も、ぜひ見てみたいと思います。
 
 それにしても、こういう時オランダ人はリアクションがいいですね~。演者がボケれば大声で笑い、演奏が終われば指笛の嵐。良くも悪くも人目を気にしない気質が、こういったステージの盛り上げ役としては大いに生かされていました。おそらく、これが日本でのステージだったら、同じくらいの感動を与えられていたとしても、同じようなリアクションは得られず、あの会場の一体感も生まれなかったでしょう。こういう反応の良さは、パフォーマンスをする側にとって本当に有難いことなのではないでしょうか。日本人が学ぶべきところかもしれませんね。私はまず指笛を練習しないと…。
 
というわけで、本当にエキサイティングな夜を過ごさせてもらいました。なんだか私もパワーをもらえた気がします。見逃してしまったという方も、また来年か、再来年か、チャンスがあると思いますので、その時はぜひ足を運んでみてください。
 (悠香)

アートフェア in デン・ボッシュ

 こんにちは。皆さまお元気ですか? 私は昨日、上司である打谷に同行して人生初のアート・フェア見学に行ってまいりました。今回足を運んだアート・フェアは、デンボッシュという都市で1967年から開催されている歴史あるイベントで、オランダでもかなり有名なものだそうです。4月19日から一週間の開催で、昨日は最終日でした。 http://www.afsh.nl/
 
 オランダ、ベルギーのアンティーク、絵画等のギャラリー、宝石店が集まって、各々自分たちのブースをもって商品の展示・販売を行なっていました。この手のアート・フェアとしては、他に、年に一回3月にオランダのマーストリヒトで開催されるTEFAFというアート・フェアは、世界的に有名で、ヨーロッパ各国は当然のこと米国、中国からも出店し、世界各国の投資家、ディラー、大富豪、美術愛好家が集まる、最大規模の超豪華イベントです。美術館が販売店に。値段も億円単位だったり。そんな大規模な高級イベントがオランダで催されているなんて驚きですよね。http://www.tefaf.com/私たちは先月、TEFAFの方に宝石店Chopardさんから招待を受けていたので、お伺いしようと計画していたのですが、結局日程が合わず、機会を逃してしまったので、今回のイベントには寿司イブニングの翌日だったにもかかわらず、わが身を奮い立たせて行ってまいりました。   
 
 会場はいわゆる「幕張メッセ的な」だだっ広いイベント用の建物で、周りは工業団地しか見当たらない辺鄙なところでした。しかし、一歩会場の中に足を踏み入れると、高級なアートを取り扱うイベントというだけあって、赤絨毯と灰色を基調としたラグジュアリーな雰囲気の内装が出迎えてくれました。 
 8つに分けられた展示エリアに約80店舗が軒を連ね、自慢のコレクションの数々を披露していました。もちろん、私には商品を購入する気も財力も皆無でしたが、それでも、見ているだけで十分に楽しめました。普段なかなかお目にかかれない上質(らしい)アートを一度にこれほどたくさん見られるなんてなかなか無いことですし、美しいものは見ているだけで幸せな気分になりますからね。ウィンドウ・ショッピングでも十分楽しめる私としては、本当に楽しいひとときでした。おそらく、私の審美眼も多少は磨かれたことでしょう…。  

 展示品には、オランダの有名な画家キース・ファンドンガンの絵画から大きな伊万里の飾り絵皿、マニアが喜びそうな小型大砲に、日本の浮世絵、春画、手の込んだ精巧な柱時計、古代ローマの遺跡から出土した石碑、公園に置くしか展示しようがないほど大きな孔雀の銅像に、理解不能な現代アートのコラージュまで、本当に様々なものがありました。そしてその中でも、私が一番喰いついたのは、なんといってもジュエリーです!やっぱりジュエリー。結局ジュエリー。コレばっかりは仕方ないですよね。なにしろ一番わかりやすいですから!!価値も、そして美しさも。他のアートも大変興味深かったのですが、やっぱり一番心の底からほしくなったのは、結局カルティエやティファニーのジュエリーでした…。もっと歴史ある貴重な芸術作品たちがたくさんあったのに……なんとも俗っぽい自分が少し情けなくもありましたが、やっぱり宝石は美しいですよね。実際に町でお店に入って見るのは店員さんの視線もありますし、勇気が要りますが、こういったオープンな雰囲気の会場では堂々とゆっくり拝見できるのでとても楽しめましたよ。   

 そんな中、私たちが一番長い時間を過ごしたブースはピーター・パポット(Peter Pappot)というギャラリーのブースで、このお店が、今回私たちにこのイベントの招待券を下さったお店です。このギャラリーは、打谷が大好きな画家さんの絵を多く扱っているお店なのですが、オランダの19世紀、20世紀の巨匠の作品を扱っており、アムステルダムのアート愛好家たちにも一目置かれているギャラリーだそうです。アムステルダムの中心、国立美術館の近く、アンティークショップやギャラリーが多く集まっている有名なエリアのNiuwespiegelstraatにありますので興味のある方はぜひ。  
今回のアート・フェア初訪問は私にとってとても刺激的な体験でした。今後、また大きな芸術・文化のイベントがある際には、私どもも皆さんに情報を提供して行きたいと思いますので、ぜひ参考になさってください。 (悠香)

寿司イブニング in アートギャラリー

みなさんこんにちは。近頃本当に天気がいいですね~。オランダでこんなに快晴の日が続くのは「300年に一回あるかないか」という人もいるようですが、果たして300年もデータを取っていたのかどうか…怪しいものです。
 しかし、なにはともあれ、この春らしい陽気は、陰鬱な冬を耐えてきた者たちにとっては本当にありがたいですよね。町では平日でも信じられないくらいの人が溢れていて、いったいこの人達は今までどこに隠れていたのだろう…と疑問を感じずにはいられません。オランダ・ミステリー。加えて、もう一つ不思議なことといえば、なぜ平日にみんなカフェでのんびり出来るのか、ということですよね。仕事はどうなっているのでしょうか。ミステリー。まあ、答えは分かりきっている気もしますが…。
 
 さて、そんなぽかぽか陽気の昨日、私たちスタジオ・アズミは、外国人向けの寿司イベントを実施いたしました。以前、第一回目のサロンでご協力いただいた寿司職人の加藤さんにお越しいただき、その場でお寿司を振る舞って頂くというものだったんですが、ゲストの方々には、ただ食べるだけではなく、加藤さんのレクチャーの下、実際に寿司作りに挑戦して頂きました。




しかも、今回のイベントでは、比較的簡単に作ることができる巻き寿司ではなく、日本人でもなかなか体験したことのない握り寿司に挑戦して頂いたので、物珍しさから、ゲストの方々も興味深深で挑戦していらっしゃいました。

ところで、題名にもありますように、今回のイベントはカナルハウスで行なった過去二回のものとは異なり、V!psというギャラリーを会場としてお借りしました。私どものオフィスに近いこのギャラリーは、ヒップなモダンアートや写真を扱っているギャラリーで、ロッテルダムに本店を構え、パリでもモデル、ケイト モスの写真展を開催するなど、国際的にビジネスを展開しています。http://www.vipsart.nl/ 
今回のイベントは食べ物が主役ということで、18世紀のサロンより、Vipsの床も壁も真っ白な清潔感のある内装の方がマッチすると判断してVipsのオーナー、バオさんに協力して頂きました。


(清潔感あるギャラリーで立食)
 
 当初の計画では、日本とのつながりを意識して、Vipsが持つジョン・レノンとオノ・ヨーコの写真を店内に飾ろうと考えていたのですが、大人の都合で実現せず、パティ・ボイドという女性写真家の写真を飾らせていただきました。実はこのパティさん、元モデルでいらっしゃるんですが、あのビートルズのジョージ・ハリスン三大ギタリストの一人エリック・クラプトンの元奥様なんです! ご存知でしたか?? 私個人としては、ジョージ・ハリスンとエリック・クラプトンが同じ女性と結婚していたってことに驚いてしまったのですが、フランスの伝説的な女優のカトリーヌ・ドヌーブやブリジッド・バルドー、ジェーン・ホンダも同じオジさんと結婚していたりするし、意外に狭いんですね、セレブの世界は。  

先日、スタジオ・アズミの打谷がパティさんご本人にお会いする機会があったんですが、60歳を過ぎているとは思えない若々しくて美しい方だったそうです。そんな女性にカメラを向けられているせいか、今回のイベントで飾らせていただいた彼女の写真の中でのミュージシャンたちはみな、本当にやさしい表情で微笑んでいて、彼女に撮られていることを素直に喜んでいるんだなと感じました。ビートルズもローリングストーンズもエリック・クラプトンも、みんな本当にリラックスしていて、美しい女性の前では偉大なミュージシャンもみな隙だらけ……。
 
 そして、第一回目のイベント同様、職人加藤さんは、準備、レクチャー、後片付けのすべてを手際よく一人でこなし、颯爽と帰っていかれました。また、いろんなイベントでお手伝いいただくことになると思います。よろしくお願いします!!

    (寿司職人の加藤さんとスタッフ一同)
 
 それから、今回の寿司イベントで、「いなり寿司は意外に外国の人にウケがいい」ということを学んだので、今後手土産が必要なときなどにぜひ持っていこうと思いました。みなさまもぜひ!ちなみに私の経験上、オムライスもかなりウケがいいです。あのケチャップご飯のチープな美味しさは万国共通で受け入れられるようです。  (悠香)
 

ワインテイスティング潜入調査!

 皆さんこんにちは。最近は本当にぽかぽか陽気で、すっかり春らしくなりましたね~。皆さんはいかがお過ごしですか? 
 
私は今日、上司である打谷とワイン・テイスティングに参加してきました。題名にもあるように、このテイスティング参加は単なるワイン好きとしての道楽ではなく、一種の潜入調査でございました。まあ、潜入といってもそのワイン屋さんの招待を受けて、正面玄関から堂々と入ったんですけどね…。つまりは、潜入調査というか正規の視察ですね。この視察でワイン・テイスティングのなんたるかを見極めてから、自分たち主催のイベントに生かそうと考えた訳です。そう!私たちワイン・テイスティングを開催するんですよ!
 
日程はまだ未定なんですが6月に開催予定で、基本的には日本人の皆様を対象としたものにしたいと思っております。説明は英語になりますが、打谷が日本語で補足説明いたしますので、その点はご心配なく! 第一回目ということで、ビギナー向けのワイン基礎講座と王道のフランスワインに的を絞ったワインの紹介・試飲を予定していますが、詳細が決まり次第、このブログでも追って報告いたしますので、よろしくお願いします。
 
 さて、今回のテイスティングなんですが、アムステルダムの中心に19世紀から店をかまえる知る人ぞ知るワインの老舗、HART'S WIJNHANDELSさんにお邪魔させていただきました。このお店は大のワイン好きである打谷も頻繁に利用するお店で、私たちのワインテイスティングでもご協力いただく予定です。ちなみに、お店の住所はVijzelgracht 27です。

 当日お店におじゃますると、店の外まで人が溢れる大盛況で、店の中にはなんと47種類もの試飲用ワインが用意されていました。特に解説等はなく、各自好きなワインを自由に試飲するという形式で、お値段は10ユーロ以下のものから30ユーロまでと、私たちが毎日の食事で楽しめるリーズナブルでおいしいワインがセレクトしてありました。
  
 その中でも、私たちが特に気に入ったものをいくつか紹介させていただきますと、まずはイタリアのPrpsecco、Merotto Rose Brut, Rosato Spumateです。Proseccoといいますとシャンパンの代用品といったイメージがありますが、このワインはシャンパンと大差ない味わいだとシャンパン好きの打谷もお気に入りでした。また、ロゼの Proseccoというのもめずらしいようです。   
 続いて、白のおすすめはスペインのMajor de Mendoza,3 Crianzas(2006)。スペインのワインといえば赤という感じですが、この白はしっかりおいしかったとの評価。 そして赤ワインでは、 イタリア、ピエモンテのII Falchetto,Barbera d'Asti"Lurei"(2006)と ニュージーランドのAutsfield,"Hawk Hill"Pinor Noir(2007)が高評価でした。後者のワインはブルゴーニュによく見られるPinot Noirというぶどうを使っており、ブルゴーニュのワインと同様のスムースな味わいが楽しめます。 
 
そして最後は、今回のテイスティングで最も印象に残った、デザートワインのFalchetto,Moscato d'Asti(2008)。打谷も私も、デザートワインを飲む習慣はなかったのですが、このデザートワインは甘さがしつこすぎず、とても飲みやすかったです。他にもチョコレートとの相性抜群な甘~いデザートワインなどもあって、パーティーなど大勢の人が集まるときに開けて、スイーツと一緒にみんなで楽しめたら最高だなと思いました。
  
 というわけで、本当に有意義な午後を過ごさせていただきました。なにしろ昼間っから堂々と酒が飲めますからね。こんなにたくさんのワインを一度にいただくのは初めての経験だったのですが、こうして飲み比べてみると、素人の私でも、ワインの味わい、香りの多様さをはっきりと実感することができました。アルコールは初心者の私ですが、少しはワインの味わい方もわかってきたかなと思います。また、同じ銘柄のワインでも、製造年によって全く味がかわってきたりもするようですし、ワインって本当に奥深いですよね。

 6月に予定している私たちStudio Azumi主催のワイン・テイスティングでは、今回の経験が単なるほろ酔い体験にならないよう、視察の成果を存分に生かしていきたいと思いますので、どうか楽しみにお待ちください。  (悠香)
 

第二回サロン 酒よ。

 前回予告しましたとおり、酒テイスティングで振る舞われたすばらしい酒たちをご紹介致したいと思います。  
 
まずはフルーティーな食前酒から、   

稲満開(いねまんかい)ー 赤米で造られたロゼ色のお酒。甘くて飲みやすい。ピンクの日本酒なんてめずらしい!と打谷もお気に入りの一酒。    

帰山(きざん)ー Studio Azumi イチ押しの、純米吟醸。生酒なのでとっても飲みやすく後味スッキリ。しかし、水のように飲めるので、酒好きには多少危険…。
 
更にスターターとして、

大手門(おおてもん)ー 香りよくエレガントな風味。軽めの純米吟醸。 私的にはこれが一番典型的なお酒の味。  

次はすこし重ために、

無手無冠(むてむか)ー 自慢の米で造られた純米生酒。

やっぱり酒は辛口!という方には、
 
大虎(おおとら)ー 後味すっきりの大辛口。
大辛口(おおからくち)ー これぞ辛口!スーパードライ。 フルボディで飲みごたえあり。
 
米を味わうなら、
 
香取(かとり)ー 無濾過の純米酒で、まさに米!!という味わいが楽しめる。
 
酒はやっぱり、じっくり、とっくり味わいたいという方に、
 
鍋島微古(なべしま ちょうこ)ー 人間だったら小学三年生の8年間熟成させた古酒。軽めだが、
後味が長~く口の中に残る味わい深い一酒。
古今(こきん)ー 御年18歳の純米古酒。これはもうまるでウイスキー。
  
 
以上のラインナップでお届け致しました。好きな種類だけ自由に飲んでもらえればいいと思っていたのですが、皆さん全種類制覇していらっしゃいましたよ。すばらしい肝臓をお持ちで…。 
 
今回の酒テイスティングは、普段は主にワインを飲んでいる私たちスタッフにとっても非常に新鮮で、日本酒のおいしさ、面白さにあらためて気づかされた一夜でした。皆さんも飲み過ぎには気をつけて、大人の趣向を存分に楽しんでください。




(酒をバックに語り合う主宰打谷とゲストのアンドレアス)

  (悠香)

第二回サロン 酒テイスティング

 こんにちは。出会いと別れで忙しい3月、いかがお過ごしでしょうか?私は、昨日やっと第二回目のサロンを終えて、ほっと一息という感じです。 
今回は、酒のインポートをやっているオランダ人の方を講師にお招きして、酒のテイスティングを行なったのですが、準備の段階でなかなかスムーズに行かないことが多く、ほっとした反面、疲れもどっと来たという感じです。しかし、製作サイドの紆余曲折に関係なく、ゲストのみなさんは本当に楽しんで下さり、第一回目以上に大成功に終わったサロンだったと思います。それでは、今回も、大成功をおさめたサロンのレポートをさせていただきます。
 
 �インタビュー―オランダ人が見た日本―
 今回のサロンの主役はなんといっても、酒講師ディックさんでしょう。ライデンで酒のインポートをしているほど大の酒通であり、今回私たちのサロンで講師を務めて下さいました。ディックさんはライデン大学日本語科を卒業後、日本で15年以上過ごした大の日本好きで、私たちとほとんど違わないほどの流暢な日本語を操ります。面白いのは彼の話す日本語が標準語ではなく京都弁だということ!「~やからな」という語尾で流暢に酒について語るオランダ人、という光景はなんとも不思議でしたが、そのはんなりとした京都弁が、ディックさんのなんとものんびりとした人柄とよく合っていて、彼の魅力を一層アップさせていました。京都弁って本当にチャーミングですよね。
 
 サロンの前半では、最初にスタジオ・アズミの打谷がディックさんにインタビューを行い、ディックさんの日本との関わり、日本での生活、そして酒に関する基礎知識を披露していただきました。



(インタビューを行う主宰の打谷とディックさん)

日本の京都で、酒に夢中になっている人達に触れ、酒の魅力に飲み込まれていったこと。京都で学んだ「四季とともに生きる」という生活スタイル。山の中に買った自分の農地のことなど、ディックさんの日本に対する愛情がとてもよく伝わるお話を聞かせていただきました。ちなみに、私との会話の中で、ディックさんは「いつかは、日本に帰りたい」と言っていました。自分にとっての外国に「帰りたい」という感覚を持つなんてなかなか無いことですよね。でも、それほどに自分にぴったりだと思える場所を見つけられるって、とてもうらやましいことだと思いました。


                      (酒をサーブする筆者)  
 
 インタビューの後半では、日本における酒の歴史、酒の製作工程の簡単な紹介、吟醸、大吟醸、生酒、古酒などの酒の種類と各種類の基準についてなどをお話していただきました。酒がどのように造られているかなんて考えてみたこともなかったヨーロッパのゲストの方々にはかなり刺激的なレクチャーだったようで、質問が矢のように飛んでいました。

              (熱心にインタビューを聞くゲストの皆さん)

 私自身も、ゲストの方たちと同様に、酒にこれほどたくさんの種類があり、その一つ一つが全く違う味わいを持っているということを初めて知り、大変驚かされました。この味の多様さが、酒にはまっていく人にとって大きな魅力なんですね。
 
 では、サロン後半のテイスティングで、実際にどんなお酒がふるまわれたかについては次回のブログで。   (悠香)

記念すべき第一回サロン!! その2

 さて、目で、口で、体で、存分に日本文化を楽しんでもらい、いよいよサロンもラストスパート。そして、このイベントの締めを飾ったのは、今回会場となったカナルハウスのオーナー、ヨハンによるミニ・講義と、我がスタジオ・アズミの主宰である打谷のピアノの師匠イニカ・カンテさんによるミニ・コンサートでした。  
 
ヨハンの講義では、階級や身分などかつて存在したくくりがなくなってしまった今日の社会において、異なった文化の中で生きる人々はどのように交わっていけばよいかというテーマについて、彼独自の理論を簡略化して解説して頂きました。異国に生活する私たちには特に興味深いテーマでありますし、私たちが提供するサロンというコミュニケーションの場ともうまくマッチした講義だったのですが、如何せん皆さん疲れていた…。酔っていた…。椅子がなかった!! おかげで講義に集中することが出来ないゲストのみなさんも多く見受けられました…。これは、すべて私たちの段取りミス。ごめんなさいヨハン!   
 
ですが、いざイベント終了後に感想を聞いてみれば、ヨハンのレクチャーが非常に興味深かったというゲストの方もちらほら…。なので、ヨハンには今後、もっと落ち着いた環境で、時間をかけてお話してもらえる機会をもうけさせて頂こうと考えています。お願いしますヨハン!


            (左から、オーナーのヨハンと打谷)

 そして、最後は、ピアニストのイニカさんによる美しいピアノ演奏でほっと一息。イニカさんがオランダ人作曲家の楽曲を披露して下さったおかげで、18世紀のカナルハウスとクラシック音楽というオランダの歴史・文化が、寿司、書道、着物、おもてなし精神という日本の歴史・文化とうまく交じり合った素晴らしいイベントに仕上がったと感じます。 

ゲストの方々からも、花丸の評価をたくさん頂くことが出来て大変嬉しく思っています。これからも、未知の文化、新しい人たちとの出会いをたのしめる素晴らしいコミュニケーションの場を提供していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 活動予定や、映像、写真による記録はホームページをご覧ください。  (悠香)

記念すべき第一回サロン!!

 さてさて、先日ご報告したとおり、ついに私たちが主催する初めてのサロンが開催され、なんとか無事に終了いたしました。お忙しい中、足を運んでくださったみなさま方、本当にありがとうございました。
 反省点は多々あれど、総じて大成功に終わった今回のサロンの詳細をここに記録し、スタジオ・アズミによるエンターテイメント事業の第1ページとさせて頂きたいと思います。お付き合い下さい。
 
 � ジャパニーズ・カリグラフィ―体現する芸術―  
芸術。これぞまさに「全身を使って表現する芸術だ」というのが、オランダ在住の日本人書道家、佳香さんに見せて頂いたパフォーマンスについての、率直な感想です。 佳香さんには、中国の漢詩を、楷書、行書、そして自己流の字体といった様々なヴァージョンで書いて頂きました。完成した作品そのものの美しさはもちろんのこと、床に敷いた紙の上で流れるように走る筆の動きと、佳香さん自身のうねるような体の動きが本当に美しく、むしろそちらの方に見惚れてしまいました。太極拳や中国の拳法、あるいは流水の動きを連想させるような滑らかな動きを見て、書道では、この流れるような美しい動きも含めて一つの作品なのだな、と感じました。  また、私が佳香さんのパフォーマンスを見て、書道について学んだことは、「迷ったら負け」ということ。迷っていては、あの美しい一続きの動きは生み出せません。そして、迷いなく筆を動かせるようになるには、やはり絶え間ぬ鍛錬しかないでしょう。佳香さんには、ひとつの道を突き詰め続けてきた人間だけに見せることが出来る境地を、垣間見させて頂いたと思います。有難うございました。
 そして、もちろん日本人ではないゲストの方々も興味深々で見てらっしゃいましたよ。

  さらに、その後、ゲストのみなさんには、書道を体験していただくことで日本文化に親しんで頂きました。用意した小さな扇子に小筆で「福」、「海」などの漢字一文字を書いて頂いたのですが、みなさん思いのほかお上手で、中学生以来まともに筆を握ってない我々スタッフ一同は立つ瀬がなかったり…。   我々の当初の目的としては、作品を作ることだけでなく、「集中して、一筆一筆に想いをこめる」という書道のプロセス自体をゲストのみなさんに知って頂きたかったのですが……。数分の体験で、そんな精神論まで伝わるはずもなく、パパッと自己流に済ましてしまう方や、「それは、絵ですよね…」という具合に、お手本を完璧に無視して水墨画にチャレンジしてしまう方も出てくるという状況ではありました…。しかし、そこはオランダ。仕方がないことですね。


 しかし、何にせよ、みなさん自分の作品を嬉しそうに持ち帰っていらっしゃったので、楽しい異文化体験を提供できたというだけで良しとしようと思います。  (悠香)

いよいよ明日!!

 寒さ厳しいオランダの冬、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
私はと言うと、頭皮がキンキンするような冷え込みに面食らい、今年こそもふもふの毛皮帽子を本気で購入しようかと考えている今日この頃です・・・。 

しかし!熊のように引きこもっているのも今日まで。なぜならば、明日には、待ちに待った私たちスタジオ・アズミの初サロンが開催されるのですから!!
 
 今回の初サロンは、第一回目ということもあって本当に盛りだくさんなラインアップです。書道家の佳香さんによるジャパニーズ・カリグラフィー(書道)のパフォーマンスに、寿司職人の加藤さんをお招きしての寿司ディナー、さらにさらに、会場となるカナルハウスを貸してくださるオーナー、ヨハン ルーペン氏の興味深いレクチャーピアノ演奏と、けして退屈させぬ怒涛のプログラムをご用意させていただいております。 加えて、スタジオ・アズミ主宰打谷みずからのピアノ演奏もございますので、どんな演奏になるか………乞うご期待!!
 
 ところで、このカナル・ハウスなんですが、18世紀に建てられたという歴史あるお屋敷で、照明は蝋燭シャンデリアというほんとに雰囲気ある場所なんです。オーナーのヨハンさんは、笑顔が素敵なロマンスグレーのおじいさんで、元数学者というだけあってまさにアインシュタイン!という感じの雰囲気。今回のサロンでは、コミュニケーションに関する独自の理論を伝授してくださるということで、どんな講義になるか私も楽しみです。 
 

 あ!!危ない危ない! 今回の一番の見せ場を紹介し忘れるところでした…! そう、もちろん今回の一番の目玉は、私を含む着物美人たちの暖かな接客ですよ!(笑)5人の日本女性が美しい着物でサーブする寿司は、いつもより一層おいしく感じられるはず・・・と信じて精一杯、日本のおもてなし精神を披露させていただきます!
 今後は逐一、活動記録を更新していきたいと思いますので、よろしくお願い致します。
    (Studio Azumi アシスタント 悠香)