Saturday, July 25, 2009

YAMATO襲来!!

 こんにちは。いかがお過ごしですか?なんだかまた寒くなってきましたね。日差しは燦燦と降り注いでいるのに、それに騙されて薄着で出かけると思ったより暖かくないという…。日陰にいたっては完全に春ではないですよね…。
 
 それはともかく、みなさんは和太鼓の演奏グループ、倭(やまと)をご存知ですか?倭は、オセアニア、アジア、南・北アメリカ、中東、そしてヨーロッパと世界中を舞台に演奏巡業をしている和太鼓のグループです。下は今回の演奏ツアーのフライヤーに使われた写真です。力強いですよね。


現在の所属メンバーは15人。和太鼓のグループといっても太鼓だけでなく、三味線や琴など多様な和楽器を使用して、バラエティに富んだ熱いステージを見せてくれます。5月はじめからオランダのあらゆる都市で公演が行なわれていたので、すでにご存知の方も多いと思かもしれません。そんな倭のオランダ最終公演が、18日の夜アムステルダムのカレ劇場で催され、例によって和太鼓コンサート未経験な私は、例によって打谷への招待状を片手に、彼らのステージを体感してまいりました。 
  
 演奏はとにかく力強く迫力満点。衣装も大変華やかでした。それに加えて私が驚かされたのは、予想に反してコミカル笑えるステージです!!ただ淡々と演奏するのではなくパントマイムのようなセリフのない小芝居を挟みながら、コメディ仕立てにステージが構成されているので、日本人でない観客のみなさんも大声で笑いながらステージを楽しんでいらっしゃいました。

 そんな彼らのステージから私が思い浮かべたのは「真のエンターテイメント」という言葉。彼らの演奏はけっして自己満足のためのものではなく、本当に観ている人を楽しませるためのものだと強く感じました。演奏も芝居もステージから観客へ一方的に投げられるのではなく、観客の反応を見ながら、コミュニケーションを取りながら進行するので、観客は退屈することなく、むしろ自分も倭の一員となっているような感覚でステージを楽しむことが出来ていたように思います。こうしたステージづくりのおかげで、会場の中には強い一体感が生まれていました。人を楽しませるためのイベント作りに従事している身として、このエンターテイメントの神髄、しかと学ばせて頂きましたよ。
 
 ところで、今回のステージのテーマは「祭」。テンポの速い激しいものから、物悲しくどこか懐かしい曲まで、全部で8曲が演奏されました。私たちのお気に入りは、女性メンバーの方々が大活躍だった三味線をメインとしたテンポのいい楽曲「遠音」でした。 それにしても度肝を抜かれたのは、メンバーのみなさんの!!女性も含めて、みなさん信じられないくらいたくましい腕をしていらっしゃいます。私の感想としては、まさに「スーパーサイヤ人」の腕、なんですが、ご存じない方のために別の例を挙げるならば「ランボー」でしょうか…。人間鍛錬すれば、女性でもあんな筋肉を手に入れることが出来るんですね~。本当に感服致しました。 倭のみなさんは、奈良県明日香村に本部を持ち、そこで日々練習を重ねながら共同生活をしているそうです。あれだけの運動量を要するステージのための練習ですからさぞ厳しいものなんでしょうね…。日々運動不足の私なんかは想像するだけで疲れてしまいます。倭は、マネージャーの小川正晃さん(マサさん)が1993年立ち上げたグループで、現在のステージ演出もマサさん自ら指揮をとっているそうです。今回のステージではご自分で舞台に上がることはせず、若手のみなさんに任せていらっしゃいましたが、主役を誰が務めるかによってステージの「色」が大きく変わってくるそうなので、今度はまた別の方が主役を務めるステージ(特にマサさん!)も、ぜひ見てみたいと思います。
 
 それにしても、こういう時オランダ人はリアクションがいいですね~。演者がボケれば大声で笑い、演奏が終われば指笛の嵐。良くも悪くも人目を気にしない気質が、こういったステージの盛り上げ役としては大いに生かされていました。おそらく、これが日本でのステージだったら、同じくらいの感動を与えられていたとしても、同じようなリアクションは得られず、あの会場の一体感も生まれなかったでしょう。こういう反応の良さは、パフォーマンスをする側にとって本当に有難いことなのではないでしょうか。日本人が学ぶべきところかもしれませんね。私はまず指笛を練習しないと…。
 
というわけで、本当にエキサイティングな夜を過ごさせてもらいました。なんだか私もパワーをもらえた気がします。見逃してしまったという方も、また来年か、再来年か、チャンスがあると思いますので、その時はぜひ足を運んでみてください。
 (悠香)

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